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【麻着物を染めてみました】

2018.8.21 / 着物・帯・小物など

仕立て済みの自分用麻着物を染めてみました。

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安土桃山時代に最盛期を迎えた、絵模様の絞り染めである「辻が花」は、残された資料が階級の高い人々のものが多い為、とても手の込んだ高級品というイメージがあると思います。

しかし、当時としてもそこまで手間の掛からない簡単な辻が花(と呼べるのか分かりませんが)もあったでしょうし、
庶民は絹を着ることはできませんから、麻の生地に絞りを含め何か簡単な染めや描き絵を施したものを着ていたことでしょう。
(麻の帷子を紅で染めたものこそ、文献上の辻が花であるというのが近年の学説ですので、それこそ簡単な辻が花になるのかもしれませんが。) そのような庶民の着ていた物は現在まで残っているはずもないのですが、元々原始的で簡単な染めである絞り染めは、庶民の着物を作る為にも盛んに行われていたと考えられます。

安土桃山時代の市井の人々に想いを馳せて、当時でも本当に簡単にできる絞りの技法で染めてみました。

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制作のことやイベント・展覧会情報、日々の仕事で感じたこと、京都のことなど綴っていきます。
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