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あけましておめでとうございます

2022.1.2 / 着物・帯・小物など

明けましておめでとうございます。
皆様には幸多き新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は大変お世話になりありがとうございました。
本年も変わらぬご厚誼の程よろしくお願い申し上げます。
 令和4年 元旦

 

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なお、年始は5日から営業いたします。

【Imagine Oneworld Kimono Project】
バングラデシュの着物 「黄金のベンガル」

ベンガル語で「ベンガル人の国」を意味するバングラデシュは、豊富な水資源から米や綿、ジュートの生産に適し、かつて「黄金のベンガル」(ショナル・バングラ、ベンガル語:আমার সোনার বাংলা)と称された豊かな地域でしたが、現在はアジアの最貧国に属します。
しかしながら、グラミン銀行のマイクロクレジットや、巨大NGO BRACの活動等、貧困対策に取り組む国でもあります。
その様な中で「黄金のベンガルの復活」を制作テーマに、バングラデシュの様々な特徴・文化を取り入れてデザインしました。

右袖から左袖へは、綿花を。
かつて存在したダッカ・モスリンは今では伝説の薄布と呼ばれ、透き通るような布に仕上げるバングラデシュの貴重な高級輸出品でした。
近年そのダッカ・モスリンを復活させる動きもあります。

左袖には、ヒンドゥー教徒の民間儀礼的な床絵・アルポナを中心に置いたノクシカタを。
ノクシカタはバングラデシュの伝統的な刺繍であり、現在様々な国に輸出され、バングラデシュの女性達の収入を支えています。

右袖下部には、ジュートを。
ジュートは、環境への良さから見直され、生産量が増えてきています。
綿花、ジュートもノクシカタをイメージしてデザインしています。

地色は、黄金のベンガルと濁った川、肥沃な大地をイメージして、土色~黄金色になるよう染めました。無地部分で川の流れを表現していますが、これはバングラデシュの国土に流れている大河の動きを参考にしました。

着物の下半分は、リキシャアートをイメージしています。
バングラデシュの主要な移動手段であるリキシャ。そのリキシャには色とりどりの派手な装飾や、かなりインパクトのある絵が描かれてあり、その絵自体がリキシャアートという1つの作品として発表もされています。
国花である睡蓮と、国獣であるベンガルトラを、リキシャアート風のはっきりした雰囲気で、国旗の色の赤と緑を使いつつ染めています。
右下には主食の米を表す稲を。
ベンガルトラは、これからバングラデシュが踏み出す新たな一歩を表しています。

2018年制作 ※2018年当時の情報をもとに制作しています。

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制作のことやイベント・展覧会情報、日々の仕事で感じたこと、京都のことなど綴っていきます。
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